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とりあえず見ていってください、話はそれから
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病院
「タカト、具合はどうだ?」
剣が林檎を剥きながら言う
「まぁまぁ・・・・かな?」
タカトが手を握りながら言う
「ごめんね、タカト君、あんなに攻撃して」
良太郎がタカトに頭を上げる
「大丈夫ですって、良太郎さん、怪我の大半は良太郎さんのものじゃないですから」
「へ?」
「ゼムナスか?」
剣の発言にタカトの返事が数秒遅れる
「うん」
「そうか・・・・」
「そういえば、父さんや学校になんて話したの?」
「通り魔に襲われた」
剣が即答する
「と、通り魔・・・・」
タカトが苦笑いしながら言う
「ま、暫くは治療に専念しろ、ここにゼムナスが来ても大丈夫なように結界貼りつけとくし」
そう言うと剣が椅子から立ち上がる
「あ・・・うん」
「あと」
「あと?」
「林檎食っとけよ、食わねぇともったいねぇし」
そういうと剣が良太郎と一緒に部屋を出て行く
「ん・・・甘い・・・」
タカトが林檎を齧りながら言う


良太郎宅
「ただいま」
「あ、剣君、良太郎お帰り」
良太郎の姉、愛理が出迎えてくれた
「ただいま、姉さん」
「た、ただいま愛理さん」
「お姉さんでいいよ、いとこなんだからさ」
そういいながら剣の頭をなでる
「ね、姉さん・・・」
剣が顔を赤くしながら言う




数日後
「えっと、先日通り魔が出たとの噂があります、みなさん登下校は十分注意してください」
いつものように終学活が行われていた
「ですので、これからはみなさんは、犯人が逮捕されるまで帰ったら外出しない事」
「えぇー!!」
生徒の大半が声をそろえて言う
「それと、夜は先生達が公園やみんなの家の近くを見回りに行くので、そのとき外にいない事」
そう言うと先生の話が終わる
「起立、礼」
生徒の一人が号令をかけ、終学活が終わる
「三刃、今日、どうする?」
ヒロカズとケンタが剣の席まで来る
「どうするって、何を?」
「タカトの見舞い、その後の犯人探し!」
「あのなぁ、タカトの見舞いはまだいい、だが犯人探しは危険だ、何せ相手は・・・・・」
途中まで言いかけて剣が口を塞ぐ
「何だ!犯人が何なんだ!?」
ヒロカズが興味深々で食い付く
「犯人は大人だ、俺達だけじゃ、太刀打ちできない」
無論嘘である、剣の身体能力や魔術を使えば20人普通の大人がいても勝てる
「だから集団で!」
「夜に先生が見回りするって言ってただろ?」
それからヒロカズが数秒黙る
「見つからないようにする!」
「黙って出した結果がそれじゃな・・・・・」
剣が呆れた様子で鞄を背負い席を立つ
「何処に行くんだ?」
「病院」
そう言うと剣はさっさとその場を立ち去った


新宿総合病院内
「絶対なにか秘密があるって!」
ヒロカズが病院の廊下でケンタに言う
「まぁ、誰にだって秘密はあるって・・・」
「ケンタ、なんだその適当な返事は?」
ヒロカズが口を尖らせて言う
「べ、別に・・・」
「俺は知ってるんだぜ~、お前がベットの下に本隠してるの~」
「か、隠してないよ!人聞きの悪い・・・」
ヒロカズの冗談をケンタが全面的に否定する
「そう言うヒロカズこそ、ベットの下に隠してるんじゃないの?」
「んぁ?どうでもいいだろ?」
「どうでもよくない!」
後ろから誰か別の声がする
「あれ、加藤、お前もか?」
「うん」
「三刃は先に行ってるだろうしな」
「へ?三刃君も?」
「あぁ、知らなかったのか?」
「うん、ここ来るの初めてだし」
「そっか、確か・・・あ、あの部屋か」
そう言い、ヒロカズ達が部屋を開けようとする、だが
「怪我は大丈夫か?」
中から剣の声がし、ヒロカズが手を止める
「どうしたの、ヒロカ・・・」
「ちょっと黙ってろ」
ヒロカズが耳をドアにつける
「まぁまぁかな?」
「学校じゃ、通り魔騒ぎで暫く外出禁止が出た」
「そんなことしても意味ないのにね」
「アイツら、何を知ってるんだ?」
ヒロカズが剣達の会話に疑問を持つ
「ちょっとアンタ達、何やってるのよ?」
そう言うと一人の少女がヒロカズの尻を蹴飛ばす
「いてぇ!」
蹴られた衝撃でドアが開きヒロカズたち三人が部屋に転げ込む
「何やってんだ、お前等・・・」
「こ、この女が俺の尻を・・・」
「久しぶり、怪我したそうね」
「あ、ルキ・・・」
そうやらタカトの知り合いのようだ
「えっと紹介するよ、この人が」
「三刃剣です、宜しく」
「男の子だったんだ、髪が長いし、女かと思った」
「う・・・・」
剣が返答に戸惑う
「ルキ、あんまり剣をいじめない様に」
「いじめたつもりはないんだけど・・・・」
「さっきの言葉がかなり心に響きました」
「あ、まだ名前言ってなかったね、私、牧野ルキ、タカトのコレで~す」
そう言いながら小指を立てる
「そうか、お幸せ・・・」
「ちぉーーーーーーっと待った!!!!」
ヒロカズの声が周囲に響く
「タカト、お前何歳だっけ?」
「十歳だけど・・・・・」
「なんで十歳にして、もうできちゃってる訳!!!!」
「とりあえず黙れ!」
ケンタのチョップがヒロカズの首にクリーンヒットした



次回予告
タカト「どうやら、物語は僕が退院して、新章に突入!」
剣「次回、月夜に舞う姫君、『サクヤ』」
タカト&剣「君もテイマーを目指せ!」
剣「それちっがーう!!」
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