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とりあえず見ていってください、話はそれから
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翌日 海月荘(うみつきそう)

『・・・・昨夜、この廃工場で謎の爆発事故があり、警察では・・・・・・』
黒(ヘイ)がTVを見ながら納豆を食べている
「黒さ~ん、おはようございます」
剣がいつものように訪ねてくる
「おはよう、剣、調子はどうだ?」
黒の飼い猫の猫(マオ)がベランダからこちらに向かってくる
「おはようマオ、これ、刺身」
そう言うと剣がスーパーの袋から刺身を取り出しマオの前に出す
「おぉ、気が利くなぁ・・・」
そう言うとマオは刺身を食べ始めた
「剣、この事件、お前は関係してないよな?」
「ふぇ?まさか・・・・」
剣の声が少し裏返る
「正直に言えば・・・・・」
「デジモンが出現したので退治してました」
剣が即答する
「全く・・・・まぁいい、よくやった」
そう言うと黒が納豆を食べる
「怒ってないんですか?」
「怒る必要があるか?」
「よかった・・・・・」
剣が一息つく
「それじゃ、学校行ってきますね」
「え、今日学校あったのか?」
「野球の試合でメンバー足りないからって頼まれて」
「そうか、頑張れよ」
「それじゃ、失礼します」
そう言うと剣は家を出て行った
「さてと、片付けるか・・・・」
そう言うと李は茶碗、釜3つ、鍋を洗い始めた
「お前はこれからどうするんだ?」
刺身を食べ終わったマオが黒に聞く
「ちょっと、出かける」
「また食事とか言わないだろうな?」
マオが冗談半分で言う
「まさか、ちょっと人に会いに行くだけだよ」
そう言うと李は洗い物を済ませ乾燥機のスイッチを入れる
「確か・・・・・」
「25分」
「そうだったね」
スイッチを押し、部屋を一通り掃除機をかける
「時間はいいのか?」
「まだ9時半、会うのは10時30分」
そう言うと掃除機のスイッチをオフにして着替え始める
「ところで人って誰に合うんだ?」
「秘密」
そういうと、黒が着替え終わる
白いカッターシャツに青いジーンズ、緑の薄いジャンバーを着ている
「それじゃ留守番宜しく」
「気をつけてな」

駅前
「時間は・・・・よし、大丈夫だ」
黒が腕時計で時間を確認する
「李君!」
駅の改札口から李を呼ぶ声がする
「おはようございます、美咲さん」
(李とはこちらで名乗っている偽名である)
黒が女性に挨拶をする
「待ったかな?」
「いえ、僕も丁度来たところです」



「なぁんだ、黒pの奴、女作ってたのか」
マオが電柱の影から李を見ていた
「あれ、マオさん、何やってるんですか?」
「にゃほ!!」
マオが振り向くと良太郎が大きい鞄を持っていた
「な、なんだ良太郎か、変な声が出てしまった」
マオが肉球で額の汗を拭う
「良太郎はどこか行くのか?」
「えぇ、ちょっと買い物に」
「そうか、頑張れよ」
そう言うとマオが李の後をつけようとする、が・・・
「黒さんの尾行はさせませんよ?」
良太郎に首の皮を持たれ、動けない
「離せ良太郎!俺にとってコレは重大な事なんだぁ!!」
「駄目ですよ、そうだ、マオさんにも付いて来てもらいますか」
そう言うと良太郎は何処からか猫のケージを取り出しマオを入れる
「やめろぉ!良太郎!こんな事してどうなるかわかってるのかぁ!!」
マオが必死でケージを引っ掻く
「水かけますよ、静かにしてください」
「うぅ・・・・」
マオが抵抗をやめる
「それじゃ、行きましょうか」
そう言うと良太郎が改札口へと入っていった


一方西新宿小学校では・・・・
「9回裏の9対8、2アウトの2ストライク、チャンスは無いに近いです・・・」
監督の入江が深刻な顔で言う
「3塁のタカト君とバッターの誰かで逆転を狙うしかありません・・・」
「入江先生、俺に任せてください」
剣が自ら名乗り出る
「それじゃあ、三刃君、お願いします・・・」
入江監督が剣を指名する
「了解です」
そう言うと剣がヘルメットを被りバットを構える
「(剣ちゃん、僕に一球だけやらして?)」
ウラタロスの念話を掛けてくる
「(しょうがないな、一回だけだよ)」
すると剣の髪の一部が青く染まる
「チェンジ完了」
そう言うとU剣(ウラタロス憑依状態の剣)が袖を少し捲る
「代打如きが私の球を打てるかな?」
そう言うと相手チームのピッチャーが挑発してくる
「言葉の裏には針千本、千の偽り万の嘘、それでもいいなら・・・・」
すると剣が観客の女性に向けて・・・
「僕に釣られてみる?」
「キャ~!!!!」
観客の女性陣がいきなり騒ぐ
「み、三刃ってあんなキャラだっけ?」
ヒロカズが苦笑いしながらケンタに聞く
「さ、さぁ・・・・」


すると今度はピッチャーに向かって
「マヌケを釣るのに餌はいらない、かかって来なよ?」
すると左手の人差し指を中指を内側に引く
「きっさま~!!!」
挑発に乗ったピッチャーが力任せにボールを投げる
「おっと、小学生じゃこの程度か」
そう言うと剣がバットを思い切り振る
ボ-ルは見事バットの中央に直撃し、校舎越えをして見えなくなった
「ほ・・・ホームラァーン!!」
審判の叫び声がグランドに広がる
「さてと、あとはベースを回ってと・・・」
そう言うとU剣がゆっくりとベースを回る



「ゲームセット!!」
結局試合は逆転の9対10で剣達の勝利だった
「皆さん、今日はよくがんばってくれました」
「それじゃ、明日はゆっくり休んで月曜元気に登校してきてください」
そう言うと入江監督は職員室に戻っていった
「三刃君、ご飯食べに行かない?」
「あぁ、別にいいぜ」
どうやら普通の剣に戻っている 
「で、何処に行くんだ?」
「駅前の焼肉屋が2時間食べ放題で2200円だけど、どうかな?」
タカトがビラを剣に見せる
「メンバーは?」
「僕と三刃君、あとヒロカズ、ケンタ、ルキかな?」
「タカト今サイフ持ってるか?」
「うん、お昼代は貰ってるから」
「んじゃ行こうぜ」



焼肉亭 肉野花園
「いらっしゃいませ~」
店員が営業スマイルで剣達を迎える
「本日は何名様でしょうか?」
「5人で」
「それじゃ奥の席にどうぞ」
店員に案内された席に向かう
「あれ、黒さん」
「ん、剣、野球終わったんだ」
奥の席に黒と美咲がいた
「初めまして・・・かな?剣君」
「えっと・・どちら様?」
「私は霧原美咲、よろしくね」
「三刃剣です、宜しくおねがいします」
「よく李君から話を聞くんだけど・・・・」
すると美咲は言うのをやめる
「聞くけど何なんですか?」
「思ったより女の子みたいだね」
「うぅ・・・・・・」
剣が胸を押さえる
「どうしたの?」
「まぁそう言われても仕方ないと思うよ」
タカトが剣の肩を叩く
「だって、髪は腰まで伸ばしてるし、顔つきは女性みたい・・・」
「それ以上言うなぁ!!」
剣が半泣きで言う
「もういい、肉取ってくる」
そう言うと剣が肉を取りに行く


数分後
「取ってきた」
すると剣が皿山盛りに肉を入れている
「そ、そんなに・・・・」
ヒロカズが驚きを隠せない
「言っとくけどコレ、オレの分な」
「うっそ~ん!!」
ケンタとヒロカズの声がユニゾンする
「え、じゃあ俺らの分は?」
「自分でとって来い」
「えぇ~!!」

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